2018年4月29日(日)108日目(昭和の日)

晴れ、連休2日目、久しぶりのクッキーと、カレーが楽しみな日だ。昨日の夕方以降は「報道特集」と池上彰の特番で、北朝鮮の話題をずっと見ていた。ニュースやワイドショーなどと合わせると、シャバにいる時よりも情報通になっているような気さえしてくる。自由チャンネルというのもありがたい。時間を手っ取り早く「消化」させるツールとしては、テレビは囚人たちにとって最高のツールである。それを裏付けるエピソードとして、いくつか紹介しておく。まず、ここのテレビは規則で決められた時間よりも数分間だけ早く電源が入る。その後ランプが付くと同時に、ほとんどの部屋でテレビのスイッチが囚人によって押され、視聴が始まる。その「数分間」でさえも貴重なくらい、皆テレビに飢えているのだ。またGWの後半、4連休については13時〜16時もテレビ視聴が許されるのだが、I川さん曰く「昼もテレビを見られるなら、4連休なんてあっという間だよ。」と発言していた。囚人心理を巧みに表現していると思われる。私も読書、勉強を中心とした生活ではあるものの、息抜きや情報ツールとしてはテレビは欠かせないと考えている。映像と音で世の中の動きが入ってくると、疎外感が一気に払拭された気分になるのである。刑務所もそのあたりの囚人心理はよく理解していて、工場に出役している囚人や規律を守る囚人にしかテレビを許可していない。「働かざるもの、テレビを見るべからず」である。飯は人権的に取り上げられないので、娯楽を取り上げるのだ。

「資本論、講談社漫画学術文庫、マルクス」
「幸福について、講談社漫画学術文庫、ショーペンハウワー」

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昼、カレーを美味しく食べた後に、特色である「梶谷のミルクビスケット、80g」が入る。ちょっとパサパサしているが、マーガリンと砂糖でしっかり味が染み込んでいるビスケットだ。最も幸福感を持続できる食べ時刻はいつだろうか、昼から夕飯までの間だろうか。やはり昼飯が消化できる前に食べて、満腹感を味わうのが一番贅沢であろう。こんな小さいことにも本気で悩んでしまうのが刑務所なのである。

プリゾナートレーニングを改めて見てみると、私ができたと思っていたワンアーム・プッシュアップはオウセンティックなやり方ではないことが分かった。そう簡単にできるわけはないと思っていたが、やはりか。。もちろん他の人間のやり方もほぼ間違っている。ここは地道にクローズ・プッシュアップで基礎から鍛え直そう。