2018年7月7日(土)177日目

雨、永遠に降り続くかのような雨が続いている。私にとっては涼しくて助かるだけだ。この土日もゆっくりと過ごそう。ところでここの囚人たちも、犯罪報道などが起きると、世間一般並みに被害者に同情する良心を持ち合わせているらしい。テレビのワイドショーなどの影響だろうか。さらにサッカーW杯を熱心に応援する姿勢から、相当なナショナリズムすら感じることがある。世間が思っている以上に彼らは「普通」なのである。ここには鏡がほとんどない。なので彼らは自分を見つける機会が少ない、よってより一層主観的となり、自分を客観視できなくなると思う。

ここにいるという現実に向き合いたくないという心理も、一種の現実逃避精神もあるだろう。でもそれが彼らの更生にとって良いかどうかは、疑問である。再犯率の高さのデータからも分かるだろう。

新聞で読むと、「麻原彰晃を含む7死刑囚、刑執行」のニュースが1面トップである。特集などで紙面の半分近くがオウム関連で、今も世間の関心が高いことが分かる。私も収監前にオウム関連の当時のニュースや、上祐浩史のインタビュー、ネットニュースを貪るようにチェックしていたのを思い出す。今思えば、逮捕、保釈され、実兄が濃厚な精神状態の中で、ある種のルサンチマンに陥っていたのかもしれない。社会への不安・不満のはけ口としてこうした終末論を基に人々をマインドコントロールしようとする同種の事件は無くなることはないだろう。「創」や「紙の爆弾」でも違った意見を期待する。

夜、テレビで外国人に人気の東京スポットを見ると、東京がとても懐かしいが、私がいた頃に戻ることは2度とできないんだと思う。世の中は動いているのだ。ここにいると時間が止まったような気がする。少なくとも、精神的には若くなるのだと思う。今日本には年間2500万人の外人が観光等で来ているようだ。英語をマスターしておけば何かとビジネスチャンスを掴めるはずだ。泥臭く覚えていこう。地道に書いて覚えると、今までより断然記憶に残ることがわかった。手を動かさないとダメだ。ノートが勿体無いと思っていたが、その分の時間の方が無駄だった。明日も頑張ろう。